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ポイント徹底解剖

第一回 「久里浜沖磯 アシカ島(小)」
まず第一回目は旬を迎える久里浜「アシカ島から
東京湾が狭まった位置にあり、久里浜から金谷のフェリーの航路、
遊漁船、貨物船、潜水艦まで船舶往来の激しい所でもあります。

浮きフカセの可能な季節は11月中旬〜4月一杯ですが、厳寒期の釣果が安定している事や、
攻め方の多彩さをとってみても、貴重な沖磯であることは言うまでもありません。
また、取材が多い沖磯としても有名です。
慣れないとなかなか釣果は出ませんが、沈み根と流れのパターンを掴めば大型黒鯛も夢ではありません。

全景 釣果(B-Punch会長) 荒れた日の湾向かい



人それぞれではありますが、重要な事はしっかりタナを取る事。
  重い仕掛けでも構わないので、潮流に合わせたバランスが決め手。水中浮きを使うならは表面積の大きいものを。
  5B〜1号負荷の浮きが基準、ハリスは短めかガン玉の段打ち。2号の円錐を使う名人もいます。00の沈めもポイントによっては有効。

黄色は下げ潮の流れ   は上げ潮の流れ
湾向かい先端
このポイントは雑誌のグラビアなどでおなじみで、ほぼ東京湾の湾奥に向いています。
足場も非常に悪く、せいぜい浮き釣りでは2人の釣り場ですが、
慣れた仲間内なら4人まで可能です。
どちらかと言えば上げ潮時の釣りが有利ですが、落とし込み、前打ちだと下げ潮の狙い場所。
これはコマセ及びウキの流し方によってはどちらの潮でも釣れる事を意味しています。
×印は過去、筆者が実際に釣ったポイントで、赤は上げ潮の釣果、黄色は下げ潮の釣果です。

大雑把にA.B.Cの部分に根がありますが、Cの右上にも更に浅い根が続いています。

★上げ潮時

 1.Aの根を越して遠投、Bの根の向こう側を流れる潮に乗せ、タナ3ヒロ〜竿1本で狙う。
 2.A,Cの間に投入し、根際をトレースしながら沖(80メートル位)まで流して行く。
   タナは同じでも途中、根を交す為仕掛けを張り気味にしなければならない。
 3.Cの裏側をダイレクトに狙う。

だいたい上記の狙い方が基本ですが、いずれもコマセは際、もしくは払い出しに打ちます。
多少比重の多い配合をしても、ここではあまり効果がありません。
それよりも常に絶やさず打ち続けることが大切です。

A点沖に投入したら、右方面に歩きC点の沖目まで流したら回収。
このローテーションなら多人数でも釣り可能です。皆の流れに乗る事が大切です。


★下げ潮時

 1. B〜C間にコマセを投入、Aの根の際で食わせるのが一番簡単ですが、何故か釣果は朝一番に集中。
   静かに狙えば寄せることもできるでしょうが、大体1時間もすると散ってしまいます。
 2.荒れ気味の日はCから川の中に入る潮でも食ってきます。



土管下
常に払い出しがあって、この島の中心部。写真右上は殆んどが根と溝。
波の多少に因って流れは複雑に変わり、激流で釣りにならないこともあります。
ここではコマセは徹底した際打ち。
両脇の根に沿って、うまく行けば沖の本流まで効果があります。
カモメの動きで流れを読みましょう。
上げ、下げどちらでも釣りが出来ますが、基本は払い出しに乗せて左右の根際狙い。
潮が効かない時はかなり遠投しなければならない場合もあります。
土管の上の釣り人が魚を掛けたら、速やかに竿を上げて取り込み場所を譲るのが普通です。


土管
茶色の実線で囲んだAは大きなハエ根。
オーバーハング気味になっていて中に魚が潜んでいます。
上げ、下げとも釣りが出来るので人気のポイントですが取り込みはやや難しく、
筆者も過去何度も悔しい思いをしています。
ここは根から離れてしまうと食わないことが多いので、根の際に行く潮を捕らえるのが定石。
魚を掛けたら左方面に誘導して、チャカ場近くで取り込むか、右のサラシまで引っ張ってくるのが良いでしょう。
正面から勝負するとハエ根の根擦れに一発でやられてしまいます。


チャカ場
一般的に下げの時の釣り場と言われていますが、上げでも釣れます。
大きい島との間は深く、12〜13メートル。右に向かって緩やかなカケアガリになっています。
右角から15メートル沖に斜めに根が有りこの間は潮が弛みます。
人が少ない日は際でよく当たりが出ますし、初心者の置き竿に大型が掛かった事もあります。
餌取りもカワハギ、ウマズラの類から沢山待ち構えていますので、練り餌もかなり有効です。
余談ですが40オーバーメジナの実績が意外に多いのもここです。

<次回はアシカ島(大)>